登山を始めてから登山小説を読むことが増えました。
テント泊をする時に、テント場でテントを設営してから寝るまでの空いた時間に登山小説を読むことがあります。
そのなかでも最近読んで面白かった本を紹介します。
※ネタバレはしません。
基本情報
タイトル | 八月の六日間 |
著者 | 北村薫 |
出版社 | 角川文庫 |
発売日 | 単行本 2014年5月29日 文庫版 2016年6月18日 |
山登りで、わたしの「部品」を取り戻す――心をほどく連作短編集
40歳目前、雑誌の副編集長をしているわたし。仕事はハードで、私生活も不調気味。そんな時、山歩きの魅力に出逢った。山の美しさ、恐ろしさ、人との一期一会を経て、わたしは「日常」と柔らかく和解していく――。
KADOKAWAのホームページより引用
発売されたのは7年も前です。もっと早く知りたかった。
山に登りたくなる本
すでに山にどっぷりハマっている人よりは、登山やテント泊を始めたばかりの人向けだと思います。
登山をしたことがない人が読むと、山に登りたくなります。
雑誌の副編集長をしている女性が山に出会い、登山の楽しさや厳しさを感じていく物語。
仕事やプライベートで何か大変なことがあると山に行きたくなる、と感じるのは登山好きだと誰もが経験したことがあると思います。
難しいことを考えずに読めるので、テント泊の空いた時間などに読むのがおすすめ。
登山小説というと、『孤高の人』や『神々の山嶺』などの生死をかけた登山の小説が有名だと思いますが、それらより気軽に読めて、山に登りたいなと思わせてくれる小説はなかなか知られていません。
『八月の六日間』は少しずつ読み進めても問題ないので、空いた時間に読み進められます。
作中の山を登ってから読み返したい
作中には北アルプスなどの山がたくさん出てきます。
最初のページに地図があるので、地理は何となくわかります。
登山をして経験を積み、作中の山を実際に登った後に読むと、また違う感想を得られると思います。
私も登山を始めたころに、登山小説を読み始めました。『神々の山嶺』や植村直樹の本など。
これらの本は人生をかけて山に登っていますが、ほとんどの人は趣味で登っていると思います。山や自然の過酷さや壮大さを感じさせてくれますが、ほとんどの人は経験することが出来ないです。
『八月の六日間』は北アルプスなどの登山好きにとっては親しみのある山が出てきます。
その山を登る前と登った後に、ぜひこの小説を読んでいただきたいです。
まとめ
『孤高の人』や『神々の山嶺』 などももちろん面白いですが、そこそこ長いので気合を入れて読まなくてはいけない感じがあります。
この『 八月の六日間』 はテント泊で空いた時間や、日常の空いた時間などでサクッと読むことが出来ます。
登山好きは読むべき本です。